この日のリスナーさんからのメールは、8月12日に発表された新木場スタジオコースト閉館に対するものが多かったようです。
ご存知のように、ELLEGARDENの活動休止前ラストライブは新木場ですし、2018年の復活後初ライブも新木場でした。
コーストで多くのライブを行ったであろう細美さんが、このニュースに対してどのようにコメントされるのか気になったので、ラジオを聞いてみました。
細美さんのライブ中、雨模様から一筋の青空がのぞく瞬間がよくある
本当に久しぶりに石巻に行けてよかったです。あの石ノ森章太郎美術館の前で、歌を歌って。ぶっちゃけ、好き好きロンちゃん(BRAHMAN)の時、大雨だったんですけど、LOW-ATUSになったら、(雨が)上がってきて、空蝉を歌っている時かな、青空が結構出てきて、なんかすごいジーンときました。参加してくれたみんなどうもありがとう。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
ちなみに、ブチロックのライブレポートは下の記事にまとめていますので、良かったらこちらも読んでみてください。
リスナーさんから新木場コースト閉館に関するメールが多く届いたから、この日の選曲は、当時を思い出して選んだとのこと。
そこで流された1曲が、こちら!
- Soul Asylum – Somebody to Shove
90年代のMTV unpluggedベストに入ってたんですよね。
で、それ聞いてすげいい曲だなと思って、原曲も大好きになった曲懐かしいです。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
新木場コーストの閉館ニュースを受けて、細美さんが思うこと
二人目のリスナーさんからのメール
Zepp TOKYOに続きスタジオコーストも来年の1月に閉館してしまうそうです。
少し前から続々と都内のライブハウスが閉館してしまうニュースを見かけるようになり、とても寂しいです。コロナ禍で毎年の恒例行事と化しているフェスに行けなくても、今までのようなライブの楽しみ方ができなくても、いつかはまた元通りになると思えたからこそ、ここまでやってこれましたが、思い出がたっぷり詰まっている場所がなくなってしまうと、いよいよ心が折れそうです。
Zepp東京と違って周りに何もないから、物販買ったら開場時間まで駅中のドトールで待機が定番だったり、冬は開場時間まで半袖待機だから、毎回翌日は体調を崩してたり、印象的なライブも忘れられないライブもたくさん経験してきた、大切な思い出が詰まっている場所でした。気持ちだけで言ったらエルレが活動休止する時と同じぐらい悲しいです。
細美さんもこれまでたくさんのライブをコーストでやってきて、お客さん側として観に行かれたこともあるかと思いますが、何か印象的なことがあれば、ぜひ教えてください。
コーストはもう20年でしょ。できたての頃はまだ、俺そのバンド、まあやってたのかな、やってたんだけど、そんなもう本当にアマチュアみたいな感じでやってて。で、アゲハにしょっちゅう、俺千葉だったので遊びに行ってましたね。
オールナイトでクラブイベントに遊びに行ったところだし。だんだん、そもそも自分が遊んでたフロア、あの辺で俺よく踊ってたよなって言うところを見ながら、ライブを自分のバンドでやるようになったりとか、この20年ね、本当にね、自分の大切な遊び場でしたね。
もう思い出も数え切れないぐらいあるし、そうだな、オールナイトで遊んで、帰りもフラフラだったから、タクシーで帰ろうと思って帰ってる最中に、もう飲み過ぎてタクシーの窓から吐いちゃったこととか、全然言えないんですけどね。あの夏場の明け方のプールに服のまま飛び込んじゃったりとか、まあ色々はい。すごいたくさん、大切な思い出がある場所ですね。
三人目のリスナーさんからのメール
新木場スタジオコーストが閉館という記事を見ました。Ellegardenのライブの時の細美さんの「行こうぜ、しんきばーっ!!」から始まるsupernovaが大好きで、MONOEYESのライブのWhen I was a kingが大好きで、自分にロックバンドの世界がどれだけカッコよくて楽しいかを教えてくれた、そんな場所だったなと思います。
こんなにも大好きなライブハウスが閉館になってしまうのは本当に辛いし、残念ですが、スタッフの皆さん、そして細美さん含め、あの場所でライブをしてくれたバンドの皆さんに、本当にたくさんの思い出を今までありがとうと伝えたいです。
本当に20年遊んできた場所だから。正直ね、知らない場所、まあ俺はほら、楽屋とかも入ってるんで、知らない場所がないんですよね。隠し扉の場所とか、その奥に何があるのかとかも知ってるし。本当に数え切れないぐらい、いいライブもやったし、観たし、そんな場所でしたね。
俺にとってはその四つ打ち、ハウスミュージックとかクラブミュージックの衝撃を与えてくれた箱でもあり、自分のバンドがツアーのファイナルをやるっていう、なんかもう定番の土地でもあり、そういうライブハウスが閉館するというのはもちろんね。嬉しいことでは全然ないんだけど。
でもまあ、もちろんコロナの影響もなくはないのかもしれないけど、Zepp TOKYOにしろスタジオコーストにしろ、定期借地契約の満了、もともと20年しか土地借りられない所に建てた、最初から時限付きの運営だったわけで、なんかそれが終わることに関して、俺はもうこの20年、本当にたくさんの思い出と、大切な遊び場をくれて、どうもありがとうという気持ちしかないですね。悲しいというよりは、もう感謝感謝で、ここからまた新しい遊び場に行くんだろうなって。それはどんな場所かなってワクワクしてる感じです。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
新木場でライブをしていた当時、エルレのメンバーがハマっていた曲
細美さんが、コーストに対する感謝を述べた後に流された曲
ELLEGARDENがバリバリ活動している当時、メンバー全員が珍しく趣味があって、みんなハマって大好きで聞いてた曲として紹介されました。
- K’s choice – Believe
K’s choiceとは・・・
サム・ベッテンス(リードボーカル、ギター)とゲルト・ベッテンス(ギター、キーボード、ボーカル)の兄弟を中心として1990年代半ばに結成されたバンドです。
リードボーカルであるサムは、2019年にトランスジェンダーの男性であることを公表しています。
Sam Bettens (Wikipedia)より
上述のバックグラウンドを持つサムのハイトーンが綺麗なハスキーボイスが唯一無二であり、このバンドの特徴の一つです。ほんとに澄み切った透明感のある歌声なんです!
細美さんもサムの歌声について、羨みのコメントをされています。
もうね、俺は、このK’s choiceのボーカルの方の、声が本当に好きで。ファルセットみたいなとこから実音に変わる時に、こう何て言うの?本当、音が出るときの「ポン!」っていう音がね。絶対ならないんですよ。これが羨ましくて、もう聞いてて気持ちよくて大好きでしたね。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
この曲、何回もリピートして聴いちゃいました笑
昔どこだったかな?通勤の電車の中だったかな。なんか、アメリカ人のご家族が旅行で日本に来てて、まあ今ほどそんなにここまで旅行者多くなかったような印象があったので。そのアメリカ人のご家族のお父さんかな?大きな声でね、山手線かなんかの中で英語で歌を歌ってたんですよ。で、結構周りのサラリーマンとか、あの会社帰りの疲れている感じの人とかは、何のリアクションもせず、関係なく本読んでたりした感じで。
その後、家族の、多分10代の子だと思うんですけど、ちょっとバツが悪そうな顔してたので、俺、横からその子に「大丈夫、大丈夫。みんな日本人って、こういうシャイなんだけど。だから、あのみんなでいいねとかは言わないけど、意外とね、楽しんでるから大丈夫!」って言って、ちょっとその子が駅で降りるまで一緒に喋ってたんですけど。
その時に、そのなんか音楽の話になって、最近俺K’s choiceにはまってるって言って。そしたら、私はね、K’s choiceのライブ行ったことあるの!ってすごい、そういう話で盛り上がった記憶があります。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
今の時代を象徴するエルレ曲
まあ、この、今ライブがない期間も毎日夜寝る前と朝起きた瞬間はどうしようかなと考えますね。
で、スタッフに連絡取ってどう思う?と聞いて、こう考えているっていう話をする。あとは、まあ各地方のイベンターさんの意見も聞きながら、協議を重ねつつですね。進めていこうかな。
どこまでいけるかなっていう感じですかね。はい。ただ、まあライブをやれてる瞬間、俺もまさしく生きてるなーっていう感じしますね。
ラジオ『Hedgehog Diaries』(bayFM78)、8月18日放送より
日々、そして地域によってもコロナの状況は変わっているので、MONOEYESとしてツアーを行っている今、考えに考えてステージに立っているのですね。
次の選曲は、ご自身の楽曲からでした。
こういう時代を象徴する曲を選んでいて、自分の曲だったらこれだなと、選ばれたのが、
- ELLEGARDEN – The Autumn song
夏が過ぎ去った悲しさと、次の季節に期待する気持ち
生活自体は、これ以上望む必要がないくらいには満足だけど、
One thing I miss at the center of my heart
心の中心にぽっかり穴が開くような完全には満たされない気持ち
『The autumn song』は、夏の終わりの悲しさを表現していますが、特に今年は夏フェスが軒並み中止になって、夏を完全には満喫できない、心の中心が満たされない気分ですね・・・
人と意見が合わなくてもいい、結論が出なくてもいい、どっちが正しいとかでもない
最後のリスナーさんからのメール
8月15日は終戦の日でした。76年の月日の感じ方は人それぞれかと思いますが、自分の感覚としては国同士の戦争が起こっていたのが、まだ100年も経っていないという事実に、いろいろと考えさせられています。
被曝されてしまった方も少なくなってきており、原爆や戦争を実際に経験した方も高齢となってきている。次第に直接お話が聞けなくなってしまうという記事も読みました。そんな中で昔の白黒写真をカラー化することで、当時起きたことをリアルに感じられるような動きや、スマホなどをかざすと、戦争を経験した方が目の前で語りかけてくれるAR技術など、戦争の記憶継承が様々な形を変えて進んでいる動きはいいかなとか思います。
ただ、大切なことは戦争の事実を知ることで恨んだり、憎しんだりすることではなく、なぜ起きてしまったのか、起こさないためにはどうすればいいのかと改めて戦争の悲惨さを感じ、いがみ合うのではなく、話し合うことを大切にし、できることから未来に繋げていくことだと思います。
話は変わりますが、自分にとって、8月15日はもう1つ忘れられない日です。3年前にELLEGARDENの曲をまた直接聞くことができた大切な日でもあります。またいつか4人に会いたい。ツアーもまだまだ始まったばかりですので、お体にはくれぐれも注意してください。また、会える日を楽しみにしています。
そうか、あれ8月15日かあ。でも、俺の人生にとって本当に大事な一日になってますね。
あのー、何ていうんだろうな。こう、AIとかなんて言うのかな?プログラムとかだったら、それぞれが集積した違うデータを合体させて系列化が出来ていくので、価値観とか、行動指針みたいなものまで、1つに揃っていくと思うんだけど。
人間は、やっぱり考え方も経験も全部共有できたりしないので、どうしても並列化ってできないじゃないですか。だからこそ、その自分とイデオロギーが違う人間とか、自分はこう思うってことと全く相反する感覚を持っている人間とでも、共に生きていけるっていう感覚って、俺、すげえ大事だと思うんですよ。
だからこの間、あのエセタイマーズのリハーサルをねやってて、ゴッチ(アジカン)とTOSHI-LOWと恒さん(ハイスタ)で色々、政治の話とかしたんだけど、それぞれみんな強い自分の考えを持っている。で、全然釣り合わないとこあんの、もちろん。でも、喋っててすごい楽しかったし、あ、そういう考え方もあるのかって勉強になったり、自分の考え方を反対から見た時、どう思うとか、すごい面白かったですよね。で、それはもちろん、結論出なくていいんだよ。どっちが正しいとかじゃなくてもいいんだけど、そういう人たちとも仲間として、こう一緒に生きていけるっていう感覚が。もっと、もっと育つと、いいなと。俺は思っています。
「結論を出さなくていい」っていう言葉、このコロナ禍で凄い救いになる言葉ですね。
コロナ禍、コロナ禍のライブ/フェスなど、様々な議論が起こっています。
でも、どれも、ある側面からみたら真剣な発言・意見であって、「結論を出さなくていい」し、それぞれを非難する必要もなく、全部正解な意見なのかもしれませんね。
ちなみに、エセタイマーズは、フジロックのリハーサルをやっていたようです。
実は、フジロックの時のレポートも記事にしています笑 アジカンのゴッチさんが炎上している中でのライブだったので、MCがなかなか攻めていました・・・
まとめ
正直ラジオってあまり聞かないですが、本日の放送では考えさせられるいいお話をたくさん聞けました。 来週も聞いてみようかな?
一人目のリスナーさんからのメール
いつも楽しくラジオ聞いてます。ありがとうございます。私は今日、石巻で開催されたブチロックに行ってきました。久しぶりのフェスでとっても幸せな時間でした。LOW-ATUSの時、雨が降っていましたが、少しだけ青空が見え、空に行った大親友も歌っている時に来たのかなと嬉しくなりました。細美さんとTOSHI-LOWさん、スタッフの皆さん、全ての方にお礼を伝えたくてメールさせていただきました。本当にありがとうございました。まだまだ暑い日が続きますので、お体大事にしてくださいね