8/14,15、perfumeが約1年6カ月ぶりの有観客ライブを行った。テイストを一新したデジタルシングル『ポリゴンウェイブ』につられるかのように、見たことのない演出が散りばめられていた。
超個人的感想をつらつら書いてみたいと思います。
今しかできない演出、超巨大床面LEDモニターが演出の軸か?
床の超巨大LEDモニターを使った映像演出
「今だからできる」演出を披露するといっていた。
きっとこのことだったのだろう、会場の収容人数の制限がある今だからできる演出。
通常のライブであれば、アリーナ(ステージよりも低い部分)にも当然お客さんがいるが、収容人数の制限を逆手にとって、アリーナ面にお客さんを入れず、床面の映像演出を見れるように座席を配置したのだろう。
TOKYO GIRLの街並みや、perfumeが穴を覗きながら手を差し出す転換の際は、壁面のモニターと床面のモニターで3次元的な空間が作られ、見たことのない光景であった。
perfumeチームは環境を逆手に取るのがうまい
思い起こせば、worldツアーでお客さんに通訳をしてもらうというアイディアが正しくそれだ。
お客さんにマイクを持たせるなんて普通では考えられない。どんなハプニング、トラブルが発生するかも分からない。
ただ、通訳を入れるとどこか無機質になってしまうし、「やっぱりperfumeは言語が違う外人なんだ」という気持ちになり、お客さんとの距離が縮まらない。
2年前、某国まで行って、FUTURE POPのライブを見てきた。その時、通訳担当のお客さんが、必死にperfumeの気持ちを代弁するかのように話していた。そして、聞いていたお客さんもその方を応援するかのように、盛り上げ、大きなリアクションをしていた。
その通訳のお客さんが架け橋となって、お客さんとperfumeの心が繋がったかのような、物凄い温かい空間に見えた。
代償は、立ち位置が見えにくいことか
話は急に戻って・・・
床にモニターを配置したためか、立ち位置の目印となるバミリテープが中央ど真ん中の1箇所しか貼られていなかった。
ダンスIQの高いperfumeは、バミリに忠実にしたがって踊っていると理解していたので、バミリがないとどうなるんだろうと思ったが、いつもと違わぬダンスであった。
1個1個のモニターの配置を目印としていたのか、perfumeの前方で光っていたライトを目印としていたのか、気になった。
最大の驚き、バックダンサーの演出にもファンを置いていかない優しさ
本公演の最大の驚きは、「バックダンサー」を解禁したことだと、どのファンも言うだろう。
「perfume3人だけで演じ切る」という掟が3人とMIKIKO先生の間であるものと思っていた。
なので、「そう来たか!!!」、私の初見の印象はこんなところ。正直、プラスの感情にもマイナスな感情にもならなかったが、ただただ衝撃が走った。
体感的には、双六形式で即興でパフォーマンスを行った、「3・5・6・9」と同じような衝撃だった。バックダンサーが出てきた瞬間に、こんな驚き、衝撃が走ることなんて他のアーティストであるだろうか。perfumeが10年以上にも渡って積み重ねたからこそなせる業なんだと思う。
そう、10年以上このスタイルで活動してきたのだ。戸惑いを覚えたファンもいただろう。ただそういったファンに対しても、決して突き飛ばさず、手を差し伸べているような優しさがあった。
「不自然なガール」でスタートする以外ありえなかった
バックダンサーさんは複数の曲で登場されていたが、初っ端な、ファンがバックダンサーさんを目にし、驚き、また戸惑いもあったなかで、perfumeはバックダンサーさんとともに「不自然なガール」のMVを再現して見せたのである。
ファンの馴染みのある演出をしたことに、MIKIKO先生、perfumeの優しさをひしひしと感じた。MVの再現によって、バックダンサーを従えた未知のperfumeとファンの間に、一筋の繋がりを残してくれていて、新たなperfumeを受け入れられた。これがもし、全く馴染みのない演出だったら、置いてけぼりにされたような気がして、ライブにのれず寂しい気分になっていたかもしれない。
個人的な考えであるが、「不自然なガール」は決してど頭の曲ではないと思っている。
ただ、この日のライブでは、「不自然なガール」以外ありえなかった。
バックダンサーを入れることになった経緯は?
巷では、五輪の開会式の無念を晴らしたのではないかともいわれているが、床面の巨大モニターの映像演出があったときに、人やモノを使いたくなったのではないかと想像している。
ただ、やはり掟というか、暗黙の了解というか、があったわけで、そうそう簡単に演出に組み込んだはずがないだろう。
MIKIKO先生とperfumeの間でどういうやり取りがあったのか、ファンとしてはかなり気になるところ。ロッキン・オンなり、ムジカなり、音楽の人なりでのインタビューを待ちたいと思う。
のっち、小さくなった?
私は、下手側(ステージ向かって左側)の席でした。出島の近く。
最近視力は落ちているけど、それでもハッキリと見える近さ!
P.T.Aのコーナーでは、のっちが出島に来てくれた。
のっちに限らず、perfumeは三人とも背が高いという印象である。164㎝にハイヒール。
3・5・6・9でお客さんが横に並んだ時とか、その印象が残っている。
今までperfumeを間近で見たことはそんなにないけど、のっちが来た時に初めに思ったこと。
「あれ、一回り小さくなった?」
少なくとも1年半ぶりに見るperfumeだから、自分の感はそんなあてにならないかもしれない。
twitterで同じ気持ちを抱いた人がいないか調べたりもしたけど、全くいなかった。
もしかしたら、この1年鍛えるようになって自分が大きくなったからかもしれない。のっちの華奢なお姿を見てそう思った。変てこなエピソードだけど、この瞬間に1年半の月日の経過を改めて感じていた。
精神的にも少しは近づいたかな
perfumeのライブに初めて行ったのは、学生の頃だった。
さいたまスーパーアリーナに立つperfumeはまさにトップアーティストであり、学生の身分である自分からしてみたら、年齢は数個上なだけなのに、すごい世界で生きている、遠い存在であった。
この気持ちはずっとそうだった。いつも、お姉さんとも思えないような孤高の存在であった。学生を卒業してからも変わらなかった。
ただ、昨日のライブでは初めて違う気持ちになった。
perfumeと同じ世界にいて、社会人として同じ悩みを持ち、過ごしているんだな、戦っているんだなと。
コロナ禍の1年半の思い、苦悩を語った、3人のMCを受けてそのように思った。
自分も一端の社会人として、コロナ禍で苦しい場面があり、苦悩することもあったので、何だか共感できて嬉しくなった。
P.T.Aのコーナーでも懐かしさがあふれた
いつも通り、色々な身振り手振りを行いましたが、
突然、曲「Perfume」のパッ、パッ、パッ、パッ、パッ、パッ、パフュームの振りが出てきた。
うん、うん、こんなのあった!と喜んでいると、
お次は、うえ、した、うえ、うえ。した、うえ、した、した。
「Puppy love」だ!
続いて、「My color」そと、うち、そと、そと!
最後に、「ねえ」
あ~色々振りがある曲があったな~と懐かしい気分になった。配信だとやらないですもんね。
Miracle Workerは、セットリストに入れることが最大の演出だったのかも
Cosmic explorer以降、Miracle Workerのファン人気は凄まじかった覚えである。
Miracle Workerをおねだりするかのように、曲名を連呼しているおじさんを何人か見かけたことがある。
演出のことはあまり覚えていないが、始まった瞬間、「これ来たか!」と嬉しくなっていた。
直近の「再生」、「Time warp」、「Polygon wave」と曲のテイストは変わってきていて、この日のライブでもそれらの曲が前に演奏されていただけに、懐かしさを感じながら聴いていた。
この日のセットリストに、「Miracle Worker」を入れたことが、この曲の最大の演出だったかもしれない。
もうひとつ、のっちが出島に来た時の感想
P.T.Aのコーナーで見せる、のっちのぶりぶりな感じ、アイドル的な所作が、堪らなく最高でした!
誰が好き、誰推しっていう話は、perfumeであはあまり適さないのかもしれない。今まで、あまり言ってこなかった。
でも、せっかくなんで言ってみます。この10年変わらず、のっちが1番好きですね照